Cubasis: Audio Editor & Studio
AndroidとiOS向けスマートフォンやタブレットで、思いついたメロディーをその場で形にしたい人にとって、Cubasisはかなり本気で向き合える音楽制作アプリです。私が触ってまず感じたのは、単なる録音メモではなく、録音、編集、打ち込み、ミックスまでを一つの画面で進めるための道具だということでした。外出先で歌やギターのアイデアを残すだけでなく、曲の骨格を作って仕上げに近づけたい人向けです。
音楽&オーディオ分野のアプリとして、開発元はSteinberg Media Technologies GmbHです。現在のバージョンは3.7.8で、Android 8.0以上に対応しています。ストア上では平均4.1の評価があり、評価数はおよそ4千件、インストール数は1万以上です。数字だけで万人向けと判断するより、パソコンのDAWに近い制作手順をモバイルで使いたいかどうかで選ぶのがよいと思います。
モバイルで本格制作を始めるなら、最初に知っておきたいこと
最初の起動時から、一般的な音楽プレーヤーや簡易作曲アプリとは方向性が違います。トラックを並べ、録音した素材を編集し、MIDIでフレーズを組み、各パートの音量や音の位置を整えていく流れは、パソコンの制作環境を小さな画面に持ち込んだ感覚です。操作項目が多いので、初日に思い通りの曲を完成させるというより、まず短いループを作って画面の役割を覚えるのがおすすめです。
私は、最初からフル尺の曲を作ろうとすると迷いやすいと感じました。ドラム、ベース、コード、主旋律という四つ程度の役割に分け、短い区間だけを繰り返しながら編集すると、タイムラインの考え方がつかみやすくなります。ここで重要なのは、録音と編集を別のアプリに分けなくてよいことです。思いついたフレーズを録音し、そのまま不要な部分を整え、曲の構成に置き直せるのが大きな強みです。
ただし、スマートフォンの小さな画面で細かな編集をする場合、指での操作に慣れが必要です。拡大して波形やイベントを扱う場面では、パソコンのマウスほどの精度は期待できません。タブレットで使える環境なら、画面の広さが作業効率にかなり影響します。外でアイデアを作り、自宅でより広い画面や外部機器を使って仕上げる、という使い分けが現実的です。
録音と編集を一続きにできる便利さ
日常的な使い方として便利なのは、移動中に浮かんだ歌のメロディーを録音し、帰宅後にその録音を曲の一部として整理する流れです。たとえば、駅から歩いている途中に思いついたサビを音声で残し、後からテンポに合わせて配置し、仮のコードとドラムを足していく。こうした作業なら、アイデアが消える前に形にできます。
録音した素材をそのまま完成品にしなくても、構成を考えるための仮テイクとして使える点も気に入りました。歌詞がまだ決まっていない段階で「あー」や「ラララ」と録音しても、音程とリズムの流れは確認できます。後から本番の歌に置き換える前提で作ると、録音品質にこだわりすぎず、曲作りを前に進められます。
一方、スマートフォン内蔵マイクだけで本格的なボーカル作品を完成させようとすると、周囲の音や部屋の響きが気になることがあります。これはアプリの問題というより、録音環境の限界です。静かな場所で短いアイデアを記録する用途には十分ですが、最終テイクではマイクやヘッドホンなど、周辺機器への関心も必要になります。
MIDI打ち込みで曲の土台を組み立てる
楽器を持っていない時間でも、MIDIを使ってドラムやベース、鍵盤のパターンを作れるのは大きな利点です。私は、まずコード進行を簡単な鍵盤パートで置き、そこに低音とリズムを加えて曲の方向を確認する使い方が合っていると思いました。演奏が得意でなくても、音符を一つずつ調整できるので、アイデアの検証がしやすくなります。
ここでのコツは、細部を最初から完璧に直さないことです。すべての音符をきっちり揃えると、かえって機械的に聞こえる場合があります。まずは小節の頭、ベースの動き、ドラムの大きなアクセントだけを整え、曲全体の流れを確認する。その後で必要な部分だけ細かく修正すると、作業量を抑えながら自然な印象に近づけられます。
外部のMIDIキーボードなどを使いたい人は、端末との接続環境を事前に確認しておくと安心です。アプリが本格的でも、端末側の端子、変換アダプター、電源供給の相性で使い勝手が変わります。初めてなら、まず画面上の入力で短いフレーズを作り、外部機器が本当に必要か判断するのが無駄の少ない進め方です。
ミックスで迷わないための実践的な順番
曲が形になってくると、音量、左右の配置、各パートの聞こえ方を調整したくなります。ここでいきなり効果を大量に足すより、最初に不要な音を整理し、各トラックの音量バランスを取るほうが結果は安定します。ドラムだけが大きい、ボーカルが埋もれる、ベースが重なって聞き取りにくい、といった問題は、派手な処理より基本の調整で改善することが多いからです。
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最初に音量、次に配置、最後に効果という順番を意識すると、モバイル画面でも判断しやすくなります。小さなスピーカーでは低音の判断が難しいため、ヘッドホンで確認し、音量を下げた状態でも主旋律が聞こえるかを試すのがおすすめです。私は、制作中の音が大きいほど良く聞こえる錯覚を避けるため、時々小さな音量に戻して全体を確認するようにしています。
ミックスに慣れていない人には、ここが最も時間のかかる部分かもしれません。録音や打ち込みは目で確認できますが、音の良し悪しは再生環境によって変わります。スマートフォンのスピーカー、ヘッドホン、別の再生機器で印象が違うこともあるため、一つの環境だけで完成と決めないほうが安全です。
現在のバージョンを使うときの見方
現在使えるのはバージョン3.7.8です。アプリのような制作環境では、バージョン番号だけで体験のすべてを判断することはできません。端末の性能、画面サイズ、接続する機器、扱うプロジェクトの複雑さによって、操作感は変わります。私なら、購入前に自分の端末で制作したい曲の規模を考えます。
たとえば、短いデモ、歌のアイデア、簡単な伴奏ならモバイル制作の利点を十分に感じやすいです。一方で、多数のトラックを重ね、長時間の録音を扱い、細かな編集を連続して行う場合は、端末の空き容量や処理性能、画面の狭さが気になりやすくなります。現在の環境でできることを過大評価せず、モバイルでの下書きと仕上げを分ける発想が向いています。
今後の更新に期待したい点はありますが、未確認の変更を前提に購入を決めるべきではありません。私は、将来追加されるかもしれない機能より、今のバージョンで自分の制作手順が成立するかを重視します。アプリの進化を待つより、まず短い作品を作って、必要な機能と不要な機能を自分で把握するほうが判断しやすいです。
既存ユーザーが感じやすい変化と運用上の注意
以前から使っている人にとっては、バージョン更新で操作や安定性の印象が変わる可能性があります。制作途中のプロジェクトを扱うなら、更新直後に大切な作業を一気に進めるより、複製したプロジェクトで開き、主要トラックの再生や録音を確認してから本番に移るのが安全です。これは特定の不具合を示す話ではなく、音楽制作アプリ全般で役立つ慎重な運用です。
また、スマートフォンを買い替えたり、保存場所を整理したりする場合は、プロジェクトの扱いを先に考えておくべきです。曲のアイデアはアプリ本体だけで完結するとは限らず、録音素材や制作途中のファイルも重要です。完成した音源だけを残して、元の素材を消してしまうと、後から構成を変えたくなったときに困ります。私は、完成版、作業中、録音素材を分けて管理する方法を勧めます。
有料アプリとしての価格は¥2,980で、アプリ内購入はアイテムごとに¥430から¥3,420です。ここは購入前に特に確認したい部分です。基本の制作環境に支払う価値を感じる人には、複数の簡易アプリを組み合わせるより作業がまとまりやすい一方、追加コンテンツまで求めると予算の考え方が変わります。私は、まず自分が必要とする音色や制作方法を明確にしてから追加購入を考えるのがよいと思います。
一般的な代替アプリと比べたときの立ち位置
スマートフォン向けの作曲アプリには、ループを選ぶだけで曲を作れるタイプ、録音に特化したタイプ、演奏や音遊びを中心にしたタイプがあります。それらは始めやすく、短時間で結果が出やすいのが魅力です。音楽制作を初めて体験する人や、複雑な編集をしたくない人には、そうした代替のほうが気持ちよく使える場合もあります。
それに対してCubasisは、曲の各部分を自分で管理したい人に向いています。録音素材、MIDI、トラック構成、ミックスを一つの制作工程として考えられるため、偶然できたループを楽しむより、曲を組み立てて修正していく作業に強みがあります。パソコンのDAWを使っていた人なら考え方を移しやすいですが、完全な自動作曲を期待する人には細かすぎるでしょう。
無料の簡易アプリと比べると、最初の理解に時間がかかる代わりに、制作の自由度を確保しやすいのが特徴です。逆に、録音ボタンを押してすぐ共有したいだけなら、より単純なボイスレコーダーのほうが適しています。大切なのは、価格ではなく、自分が欲しいのが「音のメモ」なのか「編集できる曲のプロジェクト」なのかを区別することです。
向いている人、慎重に選びたい人
このアプリをおすすめしやすいのは、スマートフォンで曲のアイデアを逃したくない作曲者、楽器の練習と並行して伴奏を作りたい人、パソコンを開けない時間にも制作を進めたい人です。特に、録音とMIDIの両方を使い、後から構成を変えたい人には、アプリを分けない利便性が大きく感じられます。
反対に、音楽制作の知識がほとんどなく、すぐに完成度の高い自動伴奏を得たい人には、最初のハードルが高いかもしれません。ミックスの判断をすべて任せたい人、長時間の編集を大画面で快適に行いたい人、追加購入を一切考えたくない人も、別の選択肢を比較したほうが納得しやすいです。
年齢区分は3歳以上ですが、実際の操作は幼児向けの音遊びというより、音楽制作を学びながら使うタイプです。子どもが触る場合は、保護者が購入や追加コンテンツの扱いを管理し、短い録音や簡単な打ち込みから始めるとよいでしょう。年齢区分と操作の難しさは別なので、そこは分けて考える必要があります。
私ならこう使う、という現実的な制作手順
私がこれから一曲作るなら、最初の作業を五分から十分程度の短いスケッチにします。まずテンポを決め、コード進行を簡単なMIDIで置き、次にリズムの核を加えます。歌や楽器のアイデアがある場合は、完成度を気にせず録音し、後から使える部分だけを残します。この段階では音色選びに時間をかけないことがポイントです。
次に、曲の中で一番伝えたい部分を決めます。サビを先に作るなら、そこへ向かう前半を後から組み立てられます。逆に、イントロから順番に作ると、途中で全体の方向を見失うことがあります。短いループを複製して構成を伸ばし、変化を加える手順なら、同じ素材を使いながら単調さを避けられます。
最後に、不要なトラックを整理し、音量を整え、ヘッドホンと端末スピーカーで確認します。ここで気に入らない箇所があっても、すぐに全体を作り直す必要はありません。問題のあるトラックだけを一時的に下げたり、主旋律を単純化したりすると、原因を切り分けやすくなります。このように小さく修正できることが、制作アプリを使い続けるうえで重要です。
これから確認したいポイント
今後も使い続けるなら、私は自分の端末でプロジェクトがどの規模まで快適に動くかを確認します。短い曲では問題なくても、録音素材やトラックが増えると、操作のしやすさは変わります。制作を始める前に、端末の保存容量を確保し、不要な素材を整理しておくと、途中で作業を止めにくくなります。
また、追加コンテンツを購入する前に、現在の音色と編集機能だけで曲のアイデアを成立させられるか試すのも大切です。新しい音色を増やすと制作が進むように感じますが、実際には曲の構成や演奏の整理が先に必要なことが多いからです。私は、足りない音がはっきりした段階でだけ追加購入を検討します。
総合的に見ると、Cubasisは気軽な音楽メモから一歩進み、モバイル上で曲を組み立てたい人に向いたアプリです。価格は¥2,980で、アプリ内購入もあるため、誰にでも軽く勧めるタイプではありません。それでも、録音、MIDI編集、構成、ミックスを別々の道具に分けずに進めたいなら、払った分を制作時間の短縮として回収しやすいと思います。
私の結論は、「簡単に音を鳴らすアプリ」ではなく、「自分で曲を完成へ運ぶためのモバイル制作環境」として選ぶならおすすめ、というものです。まず短いスケッチを一つ作り、画面操作と音の流れが自分に合うか確かめてください。その作業に面白さを感じられるなら、外出先のアイデアを作品へ育てる心強い相棒になります。
ストア上のコンテンツ年齢区分は3歳以上です。リリース日は2020年6月8日で、現在も更新されたバージョンを使える点は、長く制作環境を持ちたい人にとって判断材料になります。私は、将来の期待だけで決めるのではなく、今の端末と制作スタイルで一曲を最後まで扱えるかを基準に選ぶのが、最も後悔の少ない方法だと感じました。
長所
- 使いやすいインターフェース
- 多機能な編集ツール
- 高品質な音声出力
- 豊富なエフェクトライブラリ
- 安定したパフォーマンス
短所
- 高価な価格設定
- 重いファイルサイズ
- 初心者には複雑
- 一部の機能が制限
- サポートが限定的
よくある質問
Cubasisとは何ですか?
Cubasisは、モバイルデバイスでプロフェッショナルな音楽制作を可能にするオーディオエディタおよびスタジオアプリです。ユーザーはレコーディング、編集、ミキシングを行い、高品質な音楽トラックを作成することができます。特にミュージシャンやプロデューサーに最適です。
Cubasisはどのプラットフォームで利用できますか?
Cubasisは主にiOSデバイスで利用可能です。iPadやiPhoneでスムーズに動作し、モバイル環境でも本格的な音楽制作が可能です。App Storeから簡単にダウンロードしてインストールできます。
Cubasisの主要な機能は何ですか?
Cubasisは、マルチトラック録音やMIDI編集、豊富なエフェクトとインストゥルメント、オーディオループなど、多彩な機能を備えています。これにより、ユーザーは自由に音楽を創造し、プロフェッショナルな仕上がりを実現することができます。
Cubasisの使用に必要なスキルレベルは?
Cubasisは初心者からプロフェッショナルまで、幅広いスキルレベルのユーザーに対応しています。直感的なインターフェースと豊富なチュートリアルが用意されているため、初心者でも簡単に始めることができます。一方で、上級者は高度な機能を活用して、より複雑なプロジェクトを管理できます。
Cubasisの価格と購入方法は?
Cubasisは有料アプリであり、その価格はApp Storeにて確認できます。購入後は、すべての機能にアクセス可能となり、追加課金なしで使用できます。また、定期的にバージョンアップが行われ、新機能が追加されることもあります。











